会社経営に資金調達は不可欠!安定した経営のために運転資金確保へ

新しい分野や専門的な分野で、多くの起業家が登場し、ベンチャー企業という言葉をニュースでもよく聞くようになりました。

 

「面白い事業を思いついた!」「今までの経験を生かして独立したい!」

 

新しく事業を開始するにあたり、思いつきや勢いだけで走り出してしまうケースも少なくはありません。

 

しかし、新規事業立ち上げや起業をする前に必ず考えておくべきことがあります。

 

それが「資金調達」。

 

会社経営する上では固定費(事務所賃貸料、光熱費、人件費など)が毎月必ず必要になってきます。

 

個人事業主を含むあらゆる経営者にとって、安定した経営を行うためには資金調達が最も重要な課題となります。
資金の調達方法はいろいろありますが、運転資金なのか設備資金なのかによっても違いがあります。

 

また、調達先によってメリット・デメリットがあるのも事実です。また借入期間によって長期借入資金や短期借入資金といった区別をされることもあります。

 

今回は様々な資金調達方法に関して解説するとともに、どのような調達方法がどのような目的の資金に最適なのか、特に中小企業や個人経営者にとって最適な調達方法に関しても解説していきます。

 

 

資金の種類

企業でも個人経営者でも資金の調達に関しては基本的には変わりません。資金調達方法に関して解説する前に、経営するにあたって必要とされる資金にはどのようなものがあるのか解説しましょう。

 

運転資金はガソリンと同じ

運転資金は経営に必要なあらゆる資金のことで、名前の通り経営を運転していくために必要なガソリンのようなものです。運転資金が安定していないと経営も不安定になります。

 

個人に例えるとフリーターで収入が安定していないよりも、正社員として安定した収入があると生活が安定するのと同じです。運転資金も安定した調達先を確保することが重要です。資金調達先が安定しない例としては「自転車操業」があります。

 

運転資金を借り入れすると、元本と利息を返済しなければいけませんが、利息だけしか返済できずに残高がいつまでも残るケース。
また、借り入れを返済するために別の金融機関から借り入れして、それを繰り返すケース。

 

これらは自転車の車輪のようにぐるぐるお金を回していることから、自転車操業と呼ばれています。こうした状態に陥ると倒産が近いと言われています。安定して経営には安定した資金調達を心がけましょう。

 

設備資金は高額になる

製造業などは特に設備資金が必要となります。製品を製造するためには製造設備が充実している必要があるので、効率よく生産をするために設備を入れ替えることもあります。

 

設備資金は頻繁に必要になるわけではなく、業種によっては数十年というサイクルになるかもしれません。

 

しかし、いざ必要となる場合は通常の運転資金に上乗せされて多額の設備資金が必要となります。こうした設備資金に対応するためには、利益の中から積み立てておくなど、多額の資金調達に対応できる準備をしておきましょう。

 

つなぎ資金は一時的

販売業の場合は商品を仕入れて販売し、製造業の場合は材料を仕入れて加工してから納入します。仕入れ資金がうまく回っているときは、販売の売上代金や納入先からの支払いでまかなうことができます。

 

しかし、納入先の支払いが遅れるなど予期しないトラブルによって、仕入れ資金が不足することもあります。
こうした場合につなぎ資金として金融機関から一時的な融資受けることができます。あくまでも確実に返済できる原資があるけれども、時間がかかるといった場合、一時的に必要となる資金がつなぎ資金です。

 

資金調達方法の種類

資金を調達する方法はいくつかあります。厚生労働省の各種助成金制度利用という方法もありますが、対象とならないことも多いでしょう。今回は最も利用されている資金調達方法について解説しましょう。

 

投資家から資金を調達する

株式会社であれば資金調達方法として最もスタンダードなのは、株式の発行です。機関投資家や個人投資家といった出資者を広く募る方法です。広く株式の売買を行うには株式市場に上場する必要がありますが、上場企業でなくても資金を募ることは可能です。

 

未上場企業でも高い成長性があれば、投資してハイリターンを狙うベンチャーキャピタルという投資会社もあるくらいです。しかし、ベンチャーキャピタルの対象となるのはベンチャー企業と呼ばれている新技術や新事業などを立ち上げた企業です。

 

ベンチャー関連の起業家には向いている資金調達方法ですが、株価に左右されることもありリスクが伴うのも事実です。また、投資対象とならない中小企業はこうした株式による資金調達は難しく、まして個人企業であれば資金調達は融資に頼るのが一般的です。

 

公的な助成金や補助金制度を活用する

資金調達で最も重要なのは貸付金利です。運転資金は高額になるので少しでも低金利で資金調達しなければ、金利負担が大きくなり利益を圧迫します。特に長期借入の場合は金利負担が大きくなるので、低金利の公的資金からの資金調達を最初に検討するといいでしょう。

 

日本政策金融公庫は政府主導の公的な融資機関です。日本政策金融公庫には次のような主要融資制度があります。

 

・普通貸付
・セーフティネット貸付
・新企業育成貸付
・企業活力強化貸付
・環境・エネルギー対策貸付

 

上記以外にもたくさん制度金融があるので、企業の規模や資金使途などに合わせて融資を選ぶことができます。

 

例えば最も一般的な普通貸付は運転資金の場合、最大4,800万円まで5年以内(最長7年)の返済で貸付金利は年1.25%〜1.85%という低金利です。
また、銀行などの金融機関から事業資金を借入する場合は、基本的に担保が必要ですが、日本政策金融公庫では無担保で借り入れが可能です。

 

ただし、連帯保証人が必須となるので第三者の保証人が見つからない場合は、信用保証協会の保証付きで融資を受けることになります。この場合は保証料がかかるので注意しましょう。

 

また、日本政策金融公庫は国民生活事業として運営されているので、事業資金以外でも教育資金など個人融資も取り扱っています。

 

金融機関から融資を受ける

不動産を所有している場合は銀行といった金融機関からの借り入れが便利です。不動産に抵当権を設定することで、低金利で貸し付けを受けることができます。

 

また根抵当権を設定すれば審査不要で繰り返し融資が可能です。根抵当権は極度額という利用枠を設定することで、クレジットカードのように極度額の範囲内で繰り返し融資を受けることができます。そのため安定した資金調達が可能となり、経営に集中することができます。

 

銀行では不動産以外にも売掛金、有価証券、預金も担保にすることができるので、取引先銀行に相談してみましょう。また、連帯保証人が必要な融資でも、保証会社を付けることで融資を受けられる場合もあります。

 

ただしその場合は、貸付金利以外に保証料が発生するので、金利負担が大きくなります。
また銀行が直接発行する銀行カードローンにも事業者向けがあり、金利は高くなりますが手軽に利用できる資金調達方法として一枚持っておくと、緊急時にも対応することができます。

 

銀行では売掛金を担保とする融資がありますが、売掛金を買い取る業者をファクタリング会社と言います。売掛金をすぐに現金化できるので便利ですが、高額な手数料を取られることもあるので悪質な業者を見極めることが必要です。
資金調達が目的なのにかえって資金繰りが悪化することもあるので十分注意しましょう。

 

ノンバンクからの借り入れ

ノンバンクは銀行以外の民間企業で貸付を行っている会社です。一般的には消費者金融会社、信販会社、クレジットカード会社、リース会社などがあります。

 

ノンバンクは高金利だが融資決定までは最短

ノンバンクからの借り入れは短期の借り入れに適しています。公庫融資や銀行融資と比べると、貸付金利が高いので長期借り入れをすると金利負担が大きくなります。
ノンバンクの場合、借り入れのたびに契約書を作成する証書貸し付けよりもカードローンが主力の融資商品です。

 

一度カードローンが発行されると、カード利用枠の範囲内で繰り返し利用ができます。そのため緊急に資金調達が必要になったときには、すぐに対応ができるので最もスピーディーな資金調達方法です。
今は必要がなくても一枚持っておくと将来の備えとして安心できます。

 

ノンバンクのカードローンの金利設定は高いですが、審査期間は日本政策金融公庫や銀行に比べて最も短いというメリットがあります。公的機関や銀行の融資では何度も窓口に足を運んで、事業計画書を提出したり説明したりといった手間や交渉力も必要となります。

 

しかしノンバンクのカードローンには最短で翌日に発行可能なカードローンもあります。ノンバンクのカードローンでも必要最小限の金額を短期間で返済するという点に気を付けていれば、金利負担も少なく緊急時にも対応できる頼れる一枚になります。

 

カードローンは2種類ある

同じノンバンクが発行するカードローンでも個人向けと事業者向けの2種類があります。事業者向けはビジネスローンといった名称で発行されていて、事業資金が使い道となっています。

 

中には事業資金のほかに生活資金にも使えるカードローンもありますが、一般的には資金使途が決まっているので、申込する場合には間違えないようにチェックしましょう。
また、同じノンバンクでも系列によって貸付金利には若干違いがあります。銀行子会社が発行する銀行系のカードローンが最も低金利なので、カードローンを選ぶ場合にはまず金利を先にチェックしましょう。

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資金調達先の種類

上記で紹介した資金調達先をもう少し整理しておきます。

 

公的融資制度
ベンチャーキャピタル
個人投資家
助成金・補助金
事業者ローン・ビジネスローン・カードローン
知人・家族

 

公的融資制度(日本政策金融公庫・信用保証協会・商工会議所)

日本政策金融公庫は政府出資100%の政策金融機関。

 

民間の金融機関が企業融資に慎重な中、新しい事業への融資(新創業融資)を行っています。

 

また、信用保証協会は全国に51あり、民間金融機関からの借入を保証する立場にあります。

 

・中小企業の事業者
・信用保証協会(制度融資)
・金融機関

 

実際に融資を行うのは金融機関ですが、万が一、融資先の事業者が返済不能になった場合、信用保証協会が融資金を代位弁済(代わり支払い)します。

 

つまり、金融機関としては信用保証協会が保証している事業所には、貸し倒れのリスクがないので積極的な融資が行えるのです。

 

平成26年度の保証承諾実績として、全体の36.5%を地方銀行が占めるなど、中小企業には欠かせない存在となっています。

※引用:一般社団法人 全国信用保証協会連合会【平成26年度 信用保証利用状況】より

 

いずれも、公的な資金を使うものなので事業計画書など、事前の準備が大きなポイントになります。

 

ベンチャーキャピタル

スタートアップ企業など、株式上場を目指す将来性・成長性のある企業を中心に融資を行う投資会社(ファンド)のことです。

 

成長率が高い分野・事業に積極的な投資を行い、投資先企業の経営陣として事業を成功させる後押しサポートを行います。

 

株式公開した後は、公からも投資対象となるので株主からの出資金を手にすることができます。

 

上場のデメリットとしては、創業者だとしても代表取締役の解任などの可能性もリスクとして考えられます。

 

個人投資家

個人投資家から投資を受けるもので、中にはエンジェル投資家と呼ばれる富裕の方々からの融資もあります。

 

最近では、インターネットを活用して出資者を募集するクラウドファンディングというサービスも注目されています。

 

助成金・補助金

これらは審査・融資に時間がかかりますが、返済が不要という大きなメリットがあります。

 

融資額としては金額の幅が大きく、低額から数千万円規模のものまであり、利用条件も厳しいのでシッカリした事業計画が必要になります。

 

後払いになるケースがほとんどなので、急ぎの融資を希望する場合は他社からつなぎ資金を確保するなど工夫が必要です。

補助金・助成金の活用について

 

事業者ローン・ビジネスローン・カードローン

通常の銀行カードローンや消費者金融のカードローンでは、資金の使途目的が事業性を除くものが多くありますが、経営者・個人事業者をターゲットとしている法人向けカードローンであれば事業資金にも活用することができます。

 

なお、消費者金融のカードローンでも法人契約はできませんが、個人事業主であれば資金使途も自由に使える業者もあります。

 

 

これから新規事業や開業する事業内容にもよりますが、「私は個人資産が1億円があるから企業するんだ」という方にはあまり資金調達の必要はないのかもしれません。

 

しかし、ほとんどの方はキャッシュで開業資金を用意できる人は少ないのが現状だと思います。

 

もちろん、資金調達の重要性は、新しく会社を設立する場合だけでなく、既存の企業の経営にも言えることです。

 

事業投資だけでなく、設備投資の予算確保も資金調達の一つです。

 

一般的には開業資金は金融機関からの借入、投資家からの融資など様々な手法で行われます。

 

実は当然のように思えるこの資金調達、資金確保についての準備を怠っている方も多くいらっしゃいます。

 

もし、会社員から独立してしまうと一番に何が大きく変わるのかはもうご存知ですよね?

 

そう、毎月○日に自分の口座に必ず振り込まれていたはずの「給与」が止まってしまうのです。

 

そんな中で立ち上げた事業が最初上手く軌道に乗らなかった場合はどうなってしまうかというと・・・

 

収入が全くない状態が数ヶ月、数年と続いてしまうことも有りえる訳です。

 

そんな時に備えて自己資金を含め、立ち上げ事業が軌道に乗るまでの間の出費分をカバーしなければなりません。

 

つまり、資金確保、資金調達ができるようにしておかなければならないのです。

 

まとめ

資金調達方法にはいろいろありますが、重要なのは調達する資金に応じて適切な方法を選ぶということです。
特に金利に関しては高額で長期返済になるほど、低金利の必要性が高くなります。企業が倒産する理由としても金利負担が原因となることは少なくありません。

 

しかし、緊急を要する場合には金利よりも調達スピードを優先する必要があるのも事実です。その場合は短期間で返済するといったやり方で、金利負担を軽減することも忘れないようにしましょう。
今回の情報を参考にして自社に適した調達方法を見つけてください。