資金繰りの改善で気をつけるべき支出面での対策とは

資金繰りの改善として、まず資金繰りを悪化させている要因を把握しなければなりません。

 

今回は資金繰りの悪化の主な原因となる下記の支出面での要因を見直してみます。

 

 

使う経費の増加

会社としては経費を削減しなければ、資金の支出が拡大するだけになってしまいます。

 

つまり、資金繰りを圧迫することになってしまいます。

 

気をつけなければならないのは何でも費用を削減をすればよいということではないことです。

 

売上げに繋がる部分や従業員のモチベーションを維持するために必要な費用とそれ以外の経費を削減するのとでは意味が異なります

 

経済環境が厳しいほど、売上げは簡単に増収させることはできませんので、無駄な経費出費に関しては削減することが大切です。

 

経費の分類を行い、冗費など前年度と比較して出費が大きくなっている内容を検証して、無駄な支出がないかを確認します。

 

また、会社には固定費として人件費や事務所の家賃、広告費などの変動費があります。

 

変動費に関しては費用対効果を考慮して、効果の有無を調べて余計な費用は取りやめてしまうべきです。

 

経理部門では費目別月次発生額も分析しながら、全社的な経費削減に取り組む必要があります。

 

資金繰り表を活用して事業資金の収支管理を効率化

 

不利な支払い条件

仕入れに伴う買掛金の増減は資金繰りに大きく影響します。

 

支払い条件として早期に資金の支出が行われた場合は資金繰りの悪化に繋がります。

 

本来であれば、売上代金の回収前に仕入代金の決済期限があるものなので、支払いが早くなればなるほど資金が不足します。

 

仕入先からの支払い条件変更(例えば早く支払う指示)があった場合には、資金繰りのことも考慮し、会社の事情を十分に説明して不利な条件は受けないようにしなければなりません。

 

さらに、事前に支払い期限を延長するように協力をお願いしておくことで苦しい資金繰りを回避できます。

 

もちろん延長する際には金利負担や会社の信頼性には気をつけておかなければなりません。

 

借入れ返済

金融機関から借入れした資金は返済が必要ですが、この定期的な返済資金の支出が、経常収支がマイナスになった場合など資金繰りを悪化させる要因になります。

 

そこでも役立つのが資金繰り予定表です。

 

月次で作成した資金繰り実績表と比較・分析を行うことで運転資金が不足しそうな時期を事前に予想できるので、金融機関には資金調達の相談を早めにする必要があります。

 

もし、資金繰りによって金融機関への返済が無理と思われる場合には一時的に約定返済額を減額の交渉も必要です。

 

逆に資金が増加したからといって早期返済をするのも一つの考えですが、後に不測の事態などで資金不足になってしまって資金が足りなくなってしまい、対処できない可能性もあるので注意が必要です。

 

過大な投資

投資が将来の資金獲得に繋がるものであれば問題はありません。

 

しかし、投資にも種類は様々です。

 

不動産やゴルフ会員権など、遊休資産の場合は売却価値が取得原価よりも下落するケースもあるので損を考えると処分もやりにくくなります。

 

固定化された資金では、会社の資金繰りが悪化します。

 

会社運営に必要がない過大な遊休資産を持ち続けることで、維持費などの支出も考慮して売却・処分で資金に換えておきましょう

 

一時的な損失が出たとしても余分な資産を処分することで資金繰りの改善に繋がります。

 

なお、事業として複数事業を持つ会社も多くありますが、部門別の損益を確認して不採算な部門があった場合は撤退も必要です。

 

もちろん、明確な将来性がないということが前提になりますが、不採算な部門を撤退させることで損失拡大による資金支出をなくし、資産売却による資金回収が資金繰りも繋がります。

 

資金繰りの悪化を抑えるには部門だけでなく、物件も同じことが言えます。

 

事務所や向上は自社所有でなく賃借物件にしたり、設備投資にも効率性について十分な検討が必要になります。

 


 

資金繰りを改善するためには収入と支出の両面から対策を行うことが重要です。

 

支出に関しては出ていく資金になるので利益に繋がらないような支出原因は見直しが必要ですが、どうしても損を出したくないなどの踏ん切りが難しいものもあります。

 

しかし、余分な支出を抑えて資金として持っておけば、急な資金不足にも柔軟に対応できる資金繰りの改善に大きく役立ちます

 

今一度、資金繰りの改善を見直す機会として支出面での対策を考えてはいかがでしょうか。