個人事業主の収入証明ができる書類と準備方法

サラリーマンが所得を証明する場合は会社に請求すれば源泉徴収票を発行してくれます。

 

しかし個人事業主が所得を証明する場合は市役所などに出向いて所得証明書を発行してもらわなければいけません。

 

しかも課税証明書や税務署発行の納税証明書もあり、どれを使って良いのかわからなくなります。

 

融資を受ける場合は所得証明書が必須のケースもあるので、今回は個人事業主の所得証明に関する解説をしましょう。

 

 

個人事業主が所得を証明する方法

市役所や税務署で発行している所得を証明する書類をまとめてみましょう。

 

最も一般的な市役所発行の所得証明書

市役所によって名称が収入証明書や課税証明書となっている場合もありますが、所得金額が記載されていれば名称はどうなっていても「所得証明書」としての役割は果たすことができます。

 

所得証明書は市役所の市民税課の窓口で発行しています。

 

手数料は市町村によって多少違いはありますが300円程度。また同じ市役所が発行する「納税証明書」にも納税金額の他に所得も記載されている場合は、所得証明書としての機能があります。

 

税務署発行の「納税証明書」

市役所だけでなく税務署でも納税証明書を発行しています。この場合は所得税の証明書なので、所得金額や収入金額が記載されていて最も信頼できる所得証明書となります。

 

もちろん納税証明書の本来の目的は税金の滞納がないことの証明です。

 

税の未納があるのに納税証明書を金融機関に提出すると融資を受けられないことになるので納税してから申請しましょう。

 

また確定申告の写しも所得を証明する書類になります。

 

確定申告前の場合

これまで紹介してきた所得を証明する書類は所得税申告が済んでいる場合です。

 

開業した直後などで申告をしていない場合は、証明する方法はありません。融資を受ける場合は融資担当者に相談してみましょう。

 

賃貸物件を借りるときの保証会社に提出するなど、通帳の写し1年分など間接的に収入があることを証明できればいい場合もあります。

 

自営業者が所得証明を必要とするケース

所得証明が必要なケースはいろいろあります。日常生活では福祉関係の手当の支給や公営住宅の入居でも必要となります。

 

しかし自営業者としてはお金を借入するときに所得証明が必要になるという点が最も重要でしょう。
借入先別に所得証明が必要かどうか解説しましょう。

 

日本政策金融公庫

事業資金を調達する場合最初に検討すべきなのは、金利が安く連帯保証人が不要な日本政策金融公庫です。

 

国の政策で融資を行っているので新規事業でも借入することができます。日本政策金融公庫で所得を証明するために必要な書類は源泉徴収票または確定申告書の写しとなっています。

 

教育ローンなどサラリーマン向けにも融資を行っているので、源泉徴収票が必要書類となっていますが、事業者向けには確定申告書の写しが必要書類となっています。

 

連帯保証人を付ける場合は連帯保証人もこれらの書類が必要となります。

 

政府が100%出資している日本政策金融公庫とは

 

銀行融資

銀行融資は連帯保証人や担保が必要なので、日本政策金融公庫より借りにくいというイメージがありますが、担保がなくても取扱ができる融資はあります。

 

連帯保証人に関しても保証会社付きの融資もあるのでイメージに左右されずに一度相談してみると良いでしょう。

 

銀行融資で所得を証明するために必要な書類は、納税証明書であることが多いようです。

 

つまり税金を支払っていない事業者には融資はしないということであり、税金も支払えない状況では融資しても返済が見込めないという判断なのでしょう。

 

納税証明書は最寄りの税務署に出向いて申請しましょう。

 

銀行融資の様々な審査ポイント

 

カードローン/法人カードローン(ビジネスローン)

カードローンといってもさまざまな金融機関から発行されており、主に銀行、消費者金融会社、クレジットカード会社などが発行元となります。

 

このなかでも金利が低いのは銀行カードローンですが、基本的には消費者向けで事業者用のカードローンはないため、生活資金の借入として利用するしかありません。

 

事業性目的に借りたお金を使うには法人カードローン(ビジネスローン)を利用する必要があります。

 

また、銀行以外の貸金業者は貸金業法の総量規制によって融資額を規制されています。

 

貸金業法の規制では年収の1/3までの貸付が上限となり、50万円以上の貸付に所得証明書が必要になります。

 

しかし、個人事業主の事業資金に関しては貸金業法の対象外となっています。

 

金利に関しては銀行に比べて高い設定となっていますが、カードローンを使えば数日以内に資金調達できる審査の早さや入会のしやすさにおいては銀行や公的機関は及びません。

 

短期間の借入用にカードローンを利用するのも一つの方法です。

 

事業者向けのカードローンはビジネスローンとも呼ばれていますが、使い方によっては運転資金として充分活用できます。

 

金利が高いといっても短期で利用すればそれほど負担は大きくなく、また、利用枠が大きいほど低金利になるので負担も軽くなります。

 

最短で即日でも借りれる法人カードローン

 

銀行カードローンは総量規制対象外

銀行は銀行法に基づいて融資をするので銀行カードローンは貸金業法の対象外、つまり年収の1/3までの貸付制限(総量規制)を受けません。

 

しかし、上記でも説明したように消費者向けでもある銀行カードローンは資金使途自由ですが、事業資金の貸付には対応していません。

 

あくまで生活資金や消費に利用するためのカードローンとしてなら金利も低いので利用価値があります。

 

おすすめの銀行カードローンと特長

新生銀行カードローンレイク
「レイク」というと消費者金融業者を連想しますが、れっきとした新生銀行カードローンです。銀行カードローンですが消費者金融会社の特有の無利息ローンサービスもあリます。

 

総量規制対象外というメリットもあわせて銀行カードローンと消費者金融の両方のメリットがあります。

  • 実質年率:4.5%〜18%
  • 無利息期間:初めての利用は5万円まで180日間、全額30日間無利息
  • 融資額:1万円〜500万円
  • 収入証明:契約額に応じて必要な場合がある

 

三菱東京UFJ銀行カードローン
典型的な銀行カードローンで金利も低い設定となっています。また最短30分審査回答で銀行口座不要という特長もあります。

  • 実質年率:1.8%〜14.6%
  • 利用枠:最高500万円
  • 収入証明:納税証明書その1・その2(個人事業者の方)または確定申告書第1表・第2表

 

消費者金融ビジネスローンも総量規制対象外

消費者金のカードローンには事業者向けに事業資金として利用できるものがあります。

 

事業者向けの融資に関しては、もともと貸金業法の規制の例外として定められているので、年収による貸付限度はありません。

 

おすすめの消費者金融カードローン

プロミス自営者カードローン
資金使途は事業費と生計費となっているので生活資金にも利用できます。

  • 実質年率:6.3%〜17.8%
  • 融資限度額:300万円まで
  • 収入証明:前年の確定申告書

 

アコムビジネスサポートローン
資金使途は完全に自由なので事業資金、生活資金のどちらにも利用できます。店頭受付意外に自動契約機「むじんくん」でも申込可能。

  • 実質年率および融資額:12%〜18%(1万円〜100万円未満)、12%〜15%(1万円〜300万円)
  • 収入証明:直近1期分の「確定申告書B(第一表)(写し)」(収受日付印が押印されたもの)利用枠100万円の場合収支内訳書(写し)または青色申告決算書(写し)

 

所得証明が必要になる法人カードローン審査

カードローンの審査はクレジットカード審査に比べると厳しくなるのは当然ですが、基本的に返済能力や信用力を審査するという点では同じです。

 

クレジットカード審査では返済能力は申込書に記載された年収で判断しますが、カードローン審査では高額の場合、収入を証明する書類で確実に判断できるので、むしろ正確な審査をしているといえます。

 

カードローン申込者が会社員と経営者で、審査面で違う点は経営している事業がうまくいっているかどうかということです。

 

サラリーマンは勤務先の経営状態までは調査しませんが、事業主の場合は経営状態から返済能力を判断されることになります。

 

そのため事業性で活用する法人カードローンの審査においては収入を証明する資料として確定申告書を求められることがほとんどです。

 

これは審査を受ける側にとっても有利になります。所得証明書だけでは控除や減価償却費などの細かい点がわかりません。

 

各種控除額や減価償却費などは実際に年度内に支払っている金額ではないので、所得にプラスしてもおかしくないものです。

 

こうして実質的な収入を判断してもらえるのは申込者にとっても有利と言えるでしょう。

 

まとめ

個人事業者が所得を証明するものとしては、所得証明書や納税証明書といった役所や税務署で発行する数字が記載された1枚の証明書があります。

 

また確定申告書の写しといった申告内容を詳細に記載しているものも証明書として利用されています。

 

役所の手続きに必要な証明書は前者ですが、融資を受ける場合の証明書としては後者が多く利用されています。

 

確定申告書は単なる最終的な所得金額だけではなく、経営状態や実質的な収入金額を読み取ることができるからです。

 

事業資金の融資を受けるためには日頃から正しい申告をすることが大事です。
自分の事業内容を正しく判断してもらうためにも、まずは所得申告書を正確に記載することを心がけましょう。