賢いカードローンの選び方は上限金利での比較が重要
カードローンには銀行などの金融機関と消費者金融(貸金業者)が発行する2種類があり、カードローンの種類も多いので同じ視点から比較して選択する必要があります。
カードローンを選択する視点は、金利だけではなく系列別の特徴も考慮して選びましょう。
今回はカードローンの選び方を様々な視点から解説します。
銀行カードローンと消費者金融系カードローンのどちらを選ぶか
カードローンを選ぶ場合はその使い方によって銀行系か消費者金融系(信販系などノンバンク系を含む)かを先に選んでおきましょう。
低金利で選ぶなら銀行カードローン
カードローンの機能は銀行系でも消費者金融系でも同じで、ATMなどで簡単にキャッシングできるという機能があります。
そのためカードローンを選ぶときは機能ではなく、金利や審査スピード、融資スピードなどで選ぶことになります。
キャッシングできるコンビニATMや提携ATMの数などはそれほど大きな差はなく、ATM以外の借入方法や返済方法もカードローンの違いによる差はほとんどありません。
カードローンを選ぶときは、まず低金利のものを選ぶというのが基本となります。
低金利という点だけを考えると消費者金融系は銀行カードローンには敵いません。
銀行カードローンの金利相場 | 年2.0%~14.0% |
---|---|
消費者金融系カードローンの金利相場 | 年4.0%~18.0% |
カードローンの金利を比較する場合は上限金利で比較するのが原則です。
なぜなら下限金利が適用されるためには、最大の利用限度額が必要となります。
カードローンは利用限度額が大きいほど低金利が適用される仕組みとなっているので、500万円~800万円の利用枠でなければ最低金利は適用されません。
消費者金融系は年収の1/3が貸付限度となるので、500万円の利用枠は少なくても1,500万円の年収がなければ与えられません。
ほとんどのカードローン申込者はそれほど年収が高くないので、現実的には初めての申込では最高金利が適用されると考えましょう。
従って金利の比較は上限金利で比較するのが正しいということになります。
系列別で比較すると金利で選ぶなら銀行系カードローンから選びましょう。
しかし、カードローンを選ぶ理由は金利だけではありません。
融資スピードで選ぶなら消費者金融系カードローン
銀行カードローンは即日融資といったスピード融資ができないというデメリットがあります。
そのため緊急でお金が必要になった場合は、即日融資が可能な消費者金融系のカードローンを選びましょう。
いくら低金利でも利用目的に使うことができなければ意味がありません。
場合によっては金利よりも融資スピードを優先することも必要です。
消費者金融系カードローンは高金利であることは間違いありませんが、短期間の一括払いであればそれほど大きな金利負担はありません。
また、借入額が少ないほど利息負担も少なくなります。
緊急な融資が必要な場合は、消費者金融のカードローンを選びましょう。
ただし、同じ消費者金融でもなるべく大手消費者金融業者で、自動契約機などの設置が多いカードローンを選びましょう。
緊急な場合には自動契約機による申込が最も早く対応できるので、近隣に自動契約機があると即日融資の可能性が高くなります。
その点ではアコムやプロミス(SMBCコンシューマーファイナンス)がおすすめです。
審査基準はどちらも大きな違いはない
銀行カードローンは審査が厳しいというイメージがありますが、カードローンに関してはそれほど審査基準が高くはありません。
その理由としては実質的な審査はノンバンクが行っているからです。
銀行カードローンは保証会社付きで発行されますが、その保証会社は同じ金融グループの消費者金融会社や信販会社であることがほとんどです。
銀行カードローン | 保証会社 |
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三菱UFJ銀行バンクイック | アコム株式会社 |
みずほ銀行カードローン | 株式会社オリエントコーポレーション(オリコ) |
楽天銀行スーパーローン | 楽天カード株式会社 株式会社セディナ |
三井住友銀行カードローン | SMBCコンシューマーファイナンス(プロミス) |
銀行でも審査を行いますが保証会社の審査を通過することがローンカード発行の条件となるので、上記の保証会社の審査が重要となります。
そのため銀行カードローンはプロパー融資のような厳しい審査を受けることはありません。
ただし、審査難易度はカード利用枠が大きく金利が低いほど高くなるのが基本です。
そのため最低金利が消費者金融系よりも低い銀行カードローンはやや審査難易度が高くなります。
また、パート・アルバイトへの審査対応についても、消費者金融系カードローンは審査通過率が高いと言えます。
しかし、楽天銀行のようにパート・アルバイトの取扱を公式に認めていることもあるので、銀行カードローンでも審査通過の可能性はあります。
反対に貸金業法の規制により、専業主婦に関しては銀行カードローンのほうが対応は柔軟です。
アルバイトの学生や年金受給者もカード利用枠に制限はありますが、銀行でも消費者金融でも審査の通過は可能です。
審査に関しては自分の年収や雇用形態を考慮して選択しましょう。
銀行カードローンの選び方
審査の通過にある程度自信があり低金利のカードローンが必要なときは銀行カードローンの中から選択しましょう。
特に低金利なのは大手銀行やネットバンクが発行するカードローンです。
上限金利で比較
カードローンの金利はカード利用枠と連動しているので、自分の年収でどれくらいの利用限度額となるのかをある程度考えておく必要があります。
消費者金融は年収の1/3という明確な上限がありますが、銀行カードローンには法律的な上限はありません。
ただし現在の状況を考慮すると年収と同額のカード利用枠は難しくなります。
ひとつの目安として年収の1/2程度の利用枠と考えておくといいでしょう。
しかしカードローンが発行されても最初から年収の1/2の利用枠が与えられるとは限りません。
年収の範囲内での最大利用枠は実績を積み重ねてから与えられる可能性が高いので、カードローンを選ぶときの金利はやはり上限金利で比較しましょう。
銀行カードローン | 上限金利 |
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三菱UFJ銀行バンクイック | 年14.6% |
みずほ銀行カードローン | 年14.0% |
楽天銀行スーパーローン | 年14.5% |
三井住友銀行カードローン | 年14.5% |
上記を比較してみても上限金利ではあまり大きな金利差はないので、メインバンクとして長く利用している銀行があれば、その銀行を選ぶという方法もあります。
特にそうした事情がないのであれば、なるべく低金利のみずほ銀行カードローンがおすすめです。
年収に自信があれば利用限度額の上限で選ぶ
年収が高く勤務先などの属性も良好であれば、下限金利が適用される可能性もあるので下限金利で選択してもいいでしょう。
銀行カードローン | 下限金利 ( )内は借入の上限金額 |
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三菱UFJ銀行バンクイック | 年1.8%(500万円) |
みずほ銀行カードローン | 年2.0%(800万円) |
楽天銀行スーパーローン | 年1.9%(800万円) |
三井住友銀行カードローン | 年4.0%(800万円) |
融資限度額は少ないほうが最低金利は適用されやすくなるので、年収の1/2が限度と考えると年収1,000万円であれば、バンクイックで最低金利が適用される可能性が高くなります。
また、年収の1/2はある程度の目安なので、1,000万円未満の年収でも実績を長く積み重ねれば下限金利の適用の可能性はあります。
消費者系カードローンの選び方
消費者金融系カードローンは銀行カードローンと比べて高金利なので、より低金利であることが重要となります。
消費者金融系のカードローンを選ぶときもやはり上限金利で比較しましょう。
消費者金融系カードローンを選ぶということは、それほど年収が高くないということを前提にすると、下限金利の適用はほとんどないと考えられます。
利用限度額が500万円の場合年収は少なくても1,500万円が必要となります。
1,500万円の年収があれば銀行カードローンでも2%の下限金利が適用される可能性が高いでしょう。
そのため消費者金融系カードローンは上限金利での比較が絶対となります。
消費者金融系カードローン | 上限金利 |
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プロミス | 年17.8% |
アコム | 年18.0% |
SMBCモビット | 年18.0% |
アイフル | 年18.0% |
オリックスVIPローンBUSINESS | 年17.8% |
上限金利だけで考えるとオリックスが最も低金利ですが、初回融資だけで比較すると使い方によっては無利息期間のサービスがあるアコム、アイフル、プロミスも低金利となります。
また、パート・アルバイトでも上記のカードローンは審査通過の可能性がありますが、最も審査通過が難しいのは低金利のオリックスです。
オリックスVIPローンカードはパート・アルバイトでも一定以上の年収や勤務年数が求められるでしょう。
それらの点を考慮するとパート・アルバイトでも審査を通過しやすく、30日間無利息サービスがあるプロミスがおすすめです。
もちろん審査通過に自信があればオリックスVIPローンカードが最も低金利なのでおすすめです。
まとめ
カードローンは上限金利で比較するという原則はおわかりいただけたでしょうか。
しかし低金利のカードローンでもリボ払いを利用して最低返済額で長期間利用すれば、高金利カードローンで一括払いするよりも金利負担は大きくなります。
返済額を大きくしたり残高を減らしたりすることは、低金利のカードローンでも必要となるので注意点として覚えておきましょう。
カードローンを選ぶときは金利だけでなく自分の年収や属性、利用方法や目的別に選ぶということも大切です。