赤字でも資金調達が可能なビジネスローン

中小企業の経営者にとっては常に黒字経営を維持することは簡単ではありません。
むしろ赤字のときこそ、事業資金調達のために銀行融資が必要なケースが多いでしょう。

 

金融機関からの借入は赤字決算の場合は難しくなりますが、ビジネスローンでは銀行融資よりも審査を通過する可能性が高くなります。

 

今回は赤字でも資金調達ができるのかという視点から、ビジネスローンの審査について解説しましょう。

 

 

赤字と融資審査

金融機関から融資を受ける場合、黒字決算であることがベストですが、赤字決算では審査は通過しないのでしょうか?

 

赤字でも審査を通過する可能性について検証してみましょう。

 

企業の赤字と家計簿の赤字の違い

赤字とは簡単に言えば収入よリも支出が多いことです。
個人の家計簿でも世帯収入よりも生活費やローンなどの返済総額が多ければ、赤字という表現をします。

 

企業の場合は毎年作成する決算書の数字がマイナスの場合、赤字決算ということになりますが、家計簿とは少し意味が違います。

 

家計簿では最終的に支出が収入を上回れば、お金が足りなくなり預金を崩すなどで現金を補充して生活することになります。

 

企業でも同じことが行なわれますが、最終的に赤字決算でも預金にはまったく影響がないケースもあります。

 

これは決算書上マイナスとなっていても、実際にはお金を支払うことがない経費があるからです。

 

例えば設備投資を現金で行なった場合、その金額は複数年に分けて経費として処理することができます。

 

そのため2年目以降は実際に支払っていない金額を経費処理できるということになります。
この場合、表面上は赤字決算でも減価償却費を差し引くと黒字になるケースもあるのです。

 

また、企業の場合利益がマイナスになることを赤字と言いますが、決算書の損益計算書では5つの利益があります。
どの利益がマイナスかによって審査における意味が大きく違ってくるのです。

 

5つの利益

損益計算書には次の利益が記載されています。

1.売上総利益 売上高−売上原価
2.営業利益 売上総利益−(販売費および一般管理費)
3.経常利益 営業利益+営業外収益−営業外費用
4.税引前当期利益 経常利益+特別利益−特別損失
5.当期純利益 税引前当期利益−法人税等

すべての利益が黒字であればベストですが、一般的に融資審査では経常利益が黒字か赤字かが重要なポイントとなります。
それでは事業融資の審査では利益別に赤字がどのように判断されるのかを個別に解説しましょう。

 

利益別の赤字の意味

1〜5の利益の中で、数字が少ない利益ほど赤字になった場合、致命的となります。
つまり1の売上総利益がマイナスであれば、審査を通過するのはほとんど不可能となります。

 

売上総利益は売上高から売上原価を差し引いた数字なので、これがマイナスになるということは原価割れで販売していることになり、事業として成り立っていないからです。

 

利益を追求することが目的の会社としては、根本的な改善が必要で倒産直前と判断されても仕方がない状況です。

 

営業利益がマイナスの場合も同じように判断することができます。
販売費および一般管理費は商品を販売するには必要な支出なので、これらを差し引いて利益が出ない場合も致命的といえます。

 

しかし、経費の節減や効率化によって改善できる余地はまだ残されています。
経常利益に関してはプラスでもマイナスでも問題があるケースがあります。

 

次に経常利益の判断の仕方を解説しましょう。

 

経常利益の見方

経常利益が黒字でもその前の段階の営業利益が赤字か黒字かで、審査に与える影響はまったく違ってきます。

 

経常利益が黒字かつ営業利益も黒字

この場合は本業でも利益が出ていて、本業以外の利益もあるということなので、審査ではまったく問題なくプラス材料となります。

 

経常利益が黒字で営業利益が赤字

このケースでは本業の赤字を営業外の利益で補っているということになります。
営業利益が一時的に赤字となった場合はそれほど影響ありませんが、常に営業利益がマイナスであれば審査では不利になります。
この場合は前後の決算内容によって判断が違ってくることになります。

 

経常利益が赤字で営業利益が黒字

経常利益が赤字でも本業の営業利益がプラスであれば審査への影響は少ないでしょう。
極端に考えると本業以外の副業をやめることで黒字に転じるからです。

 

経常利益が赤字で営業利益も赤字

この場合は本業も副業もうまくいっていないことになるので、審査ではマイナス材料となります。
この状態が数期続いているようでは審査の通過は難しくなります。

 

基本的に銀行融資でもノンバンクのビジネスローンでも赤字に対する考え方は同じですが、同じノンバンクでも根本的に決算書の内容を重視していない審査をしている金融会社もあります。

 

ノンバンクビジネスローンの審査

消費者金融業者や信販会社等のノンバンクでも事業者向けのローンを取り扱っています。
一般的にビジネスローンと呼ばれていますが、銀行融資の審査との違いはあるのでしょうか?

 

ビジネスローンの特徴

銀行融資と比較したビジネスローンの特徴は次のとおりです。

・原則無担保・保証人なし
・融資金額が少額(300万円〜500万円)
・申し込みから融資実行まで数日
・高金利(6%〜15%)

上記の特徴はそのまま審査基準にも反映しています。

 

融資金額が少ないことはそれだけリスクも小さいということにつながるので、高額な銀行融資に比べて審査基準が低いのは当然といえます。

 

また、金利が高いのは借りる側にとってはで負担が大きくデメリットですが、リスクを含めた金利なのでむしろ審査基準を低くする要素のひとつとなっています。

 

さらに審査スピードが速いことで融資実行までの時間も短く、緊急のつなぎ融資に対応できるメリットがあります。

 

ビジネスローンは借入返済期間が短く借入金額が少ないほど金利負担も少なく、むしろ銀行融資よりも利便性が高くなります。

 

ビジネスローン審査

銀行融資とビジネスローンでは審査の方法がまったく違います。

 

銀行融資では決算書を細かくチェックして法人の経営状態や返済能力を判断しますが、ビジネスローンではむしろ法人代表者や自営者の返済能力を重視します。

 

ノンバンクの審査方法は「スコアリング方式」と呼ばれていて、審査項目を点数化して一定以上の点数に達すると審査を通過します。

 

そのためコンピューターでの処理が可能になるので、審査にかかる時間を大幅に短縮できるメリットがあります。

 

ノンバンクは消費者を対象とした審査がメインですが、中小企業事業者向けのローンでもスコアリング方式を採用しています。

 

法人審査のノウハウの蓄積が少ないので、代表者や個人事業主の返済能力で判断しているのです。

 

これができるのは融資金額が個人にでも返済できる範囲内の融資金額におさえられているからです。

 

こうしたシステムで審査しているため、法人として赤字であっても銀行融資よりは審査を通過する可能性が高くなります。

 

個人信用情報機関の情報が重要

ビジネスローンでも、もちろん法人に対する調査を行ないますが、事業者個人の利用履歴が審査では重要となります。

 

個人のクレジットやローンの利用歴は個人信用情報機関にすべて登録され、審査をする場合はその情報を必ず参照します。

 

消費者金融系の個人信用情報機関JICCとクレジット系のCICは 情報を共有しているので、クレジットカードで支払遅延があっても審査に影響します。

 

基本的に3ヶ月以上の延滞があると、いわゆる金融ブラックと呼ばれ融資はもちろんクレジットの審査も通過できなくなります。

 

ビジネスローンでも法人代表者や個人事業主は、個人信用情報機関の情報をチェックされるのでこうしたブラック情報があれば審査は通過しません。

 

また、JICCでは法人の利用情報も提供しているので、法人として支払遅延があっても審査通過は難しくなります。

 

赤字決算の会社は支払遅延の可能性も高いので、個人信用情報機関の情報も悪くなる可能性が高くなります。

 

法人の信用情報

 

赤字でも利用できるおすすめのビジネスローン

個人信用情報機関での利用状況に問題がない場合は、赤字でも審査が通過しやすいビジネスローンがあります。
ビジネクストは貸金業者としての業歴も長く、融資実績もあるノンバンクです。

 

審査基準として「決算内容だけで判断しない」という点をわざわざ公表しているので、事業者個人に十分返済能力があれば赤字決算でも審査を通過する可能性は高いでしょう。

 

決算書の提出は原則直近2期分ですが、一時的な赤字であることを証明できるのであれば、3期分以上提出しても構いません。

 

審査に有利と思われるのであれば積極的に書類を提出すると、審査通過の可能性も高まります。

 

まとめ

赤字決算でも融資審査を通過する可能性があることがおわかりいただけたでしょうか?

 

ビジネスローンでは赤字でも審査は通過しやすいですが高金利というデメリットがあります。

 

しかし何度も利用して信用力を付けることで、より低金利で利用することも可能です。

 

まだ、ビジネスローンを活用していない会社経営者は、赤字経営でも検討する価値はあります。