法人の信用情報
信用情報機関と聞くと馴染みがない方も多いのかも知れませんが、個人が過去の利用してきたクレジットやローンの取引履歴を管理している機関になります。
カードローンやクレジットカードに申込すると貸金業者は、審査の際に申込者の信用情報を確認するために加盟している信用情報機関に照会しています。
個人での主な借入先は消費者金融や銀行カードローンとなりますが、安定収入(年収)がどれぐらいあるのかの確認だけでなく、勤務先、勤続年数、雇用形態、借入額、過去の金融事故の有無などを確認されることに大きな違いはありません。
法人も融資の際は信用力がポイント
カードローンの利用条件として、審査では所得(返済能力)と信用力を重視されることになり、また、信用情報の確認だけでなく、実際に会社員の方であれば職場への在籍確認など確認連絡が入るのが一般的な審査の流れとなります。
実は、融資にも大きく影響する信用情報ですが、個人だけでなく、法人としての信用情報も存在しています。
事業性融資を目的とするビジネスローン・事業者ローンを活用する際には、経営者や個人事業者の信用情報だけでなく、法人の信用情報も大きく関わることになります。
現在、日本には3つの信用情報機関があります。
中でも、日本信用情報機構(JICC)が法人情報を保有しており、保有期間と共に公式サイトでも掲載されています。
保有される法人の信用情報とは
JICCが保有する法人の信用情報です。
登録情報 | 保有期間 |
---|---|
▼法人特定情報 法人名、代表者の氏名、所在地(住所)、電話番号など |
契約に関する情報などが登録されている期間 |
▼保証人の特定情報 氏名、性別、住所、生年月日、電話番号、勤務先、勤務先電話番号、運転免許証などの記号番号 |
契約に関する情報などが登録されている期間 |
▼返済状況の情報 入金予定日、入金日、残高金額、完済日、延滞など |
契約継続中及び完済日から5年を超えない期間 ※延滞情報は継続中の期間、延滞解消の事実に係る情報は事実の発生日より1年を超えない期間 |
▼取引事実の情報 債務整理、債権回収、保証履行、破産申立、強制解約、債権譲渡など |
事実の発生日より5年を超えない期間
※債権譲渡の事実に係る情報は事実の発生日から1年を超えない期間 |
▼申込情報 保証人に係る本人を特定する情報(氏名、生年月日、電話番号および運転免許証などの記号番号など)、申込日および申込商品種別など |
申込日より6ヵ月を超えない期間 |
法人情報だけでなく代表者の信用情報も重要
個人事業主は申込者ご本人、法人としてビジネスローンを活用する場合も会社代表者の信用情報を審査基準の一つとして見られることになります。
もちろん、経営状況などをアピールするためにも収入証明書として、決算書や確定申告書などを提出することになります。
事業所得は法人としての信用力の大きな要素を占めているものの、肝心の代表者が極論言えばお金にだらしない方だった場合は審査に落ちることも十分に考えられます。
個人の信用情報では、返済の滞納・延滞などがあった場合、5年から10年は異動情報(金融事故)として履歴が残ります。
いわゆるブラック情報というものであり、マイナス情報が残っているとビジネスローンだけでなく、個人向けのカードローン利用も審査通過が困難になります。
例えば、携帯料金の機種代を分割して支払っている方も多いと思いますが、滞納してしまった場合は、滞納という扱いになり、事故情報として残ってしまうケースもあります。
法人代表者に金融事故が残っていると企業としての信頼力にも関わってくるので、日頃からクレジットカードの引き落とし(口座残高)などにも注意しておく必要があります。