【初心者必見】クラウドファンディングの正しいやり方
クラウドファンディングは日本国内でも注目されるようになった資金調達方法です。
インターネットのサイトを利用することで、地方に居住していても全国規模・世界規模で資金を集めることが可能なサービスです。
しかしクラウドファンディングは利用したことがないという人にとって、未知の部分が多く利用をためらっている人も多いでしょう。
今回は資金調達した企業、クラウドファンディングを利用してみたい人のためにクラウドファンディングのやり方をわかりやすく解説します。
クラウドファンディングの仕組み
クラウドファンディングにはいくつか種類がありますが、その中でも最も手軽に利用できる購入型クラウドファンディングの仕組みを解説しましょう。
購入型クラウドファンディングとは
まず、資金調達者はインターネットのサイトにプロジェクトを立ち上げます。
サイトはプラットフォームとも呼ばれていて、クラウドファンディングの業者が運営をしています。
資金を調達する企業や個人はプロジェクト起案者(プロジェクトオーナー)とも呼ばれます。
起案者はあらかじめ資金調達額の目標と出資者に対するリターン(見返り)を設定します。
リターンが魅力的なほど出資者が集まりやすくなるので、プロジェクトが成功する可能性が高くなります。
起案者は簡単な審査を受けてプロジェクトを一定期間公開し、その間に集まった資金から手数料を支払い、出資者にリターンを提供します。
手数料は一般的に20%が標準ですが、プラットフォームによって手数料は無料で決済手数料のみというケースもあります。
また、購入型クラウドファンディングには2種類あり、失敗した場合の手数料は不要となる場合があります。
All or Nothing方式とAll In方式
購入型クラウドファンディングの2種類の方式は次のとおりです。
▼All or Nothing方式
プロジェクトの目標金額以上の支援総額を達成するとプロジェクト成功ですが、目標未達成で調達失敗の場合は手数料の支払いは不要。
▼All In方式
プロジェクトが成功しても失敗しても手数料を支払う。
一般的にはAll or Nothing方式を利用すると、起案者にとってはリスクがないので、こちらの方式からはじめてみましょう。
All In方式ではプロジェクトが失敗しても、ある程度は資金が集まるので、資金に余裕がある事業者はAll In方式を利用しましょう。
支援者側としてはAll In方式はプロジェクト失敗でも支援額が戻らないのでリスクが高くなります。
プラットフォームの特徴
クラウドファンディングではクラウドファンディング業者が運営するサイトに、プロジェクトを公開することで資金を集めます。
クラウドファンディング運営者(プラットフォーム)にはそれぞれ特徴があるので、プロジェクトにあった運営者を選ぶ必要があります。
特徴別に主なプラットフォームをご紹介しましょう。
著名な総合タイプ | CAMPFIRE、COUNTDOWN、きびだんご、MAKUAKE、READY FOR?などは業歴も長く安心して利用できる総合タイプです。 |
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地域活性化 | 地域別に特化したプラットフォームで、地域が選択できるタイプと完全に地域を限定したタイプがあります。 ACT NOW、FAAVOなどは地域が選択でき、LinkSTARTは九州に限定されています。 自分の居お重地域のプラットフォームを探してみましょう。 |
サブカル、エンタメ関係 | Cheers!、Compasなどはアニメやゲームなどエンタメ系のプラットフォームです。 |
音楽、クリエイティブ関係 | 音楽関連では海外ミュージシャンのライブチケットのaliveや音楽プロモーションのmuevoなどがあります。 |
有名企業運営 | 著名企業が運営するプラットフォームも安心して利用できます。 A-port(朝日新聞)、BOOSTER PARCO(PARCO)、First Flight(ソニー)などがあります。 |
上記以外にもスポーツ関係、ガジェット系、飲食関係等のプラットフォームがあります。
クラウドファンディングに適している企業
不特定多数から資金集めをするクラウドファンディングですが、事業資金調達方法としては適さない業種もあります。
クラウドファンディングを活用しやすい業種としては次の業種があります。
▼商品の製造・販売
特に「ものつくり」をしている中小企業や個人事業主は、商品開発費用を調達するのに適しています。
今までにない画期的な商品を開発する場合は、プロジェクトの成功率も高くなります。
▼イベント関係
イベントの企画もクラウドファンディングを利用すると、告知も兼ねて運営資金を調達することができます。
ただし、地域が限定されている場合は地域型のプラットフォームを利用しましょう。
クラウドファンディングでは業種に関係なく起業家も利用することができます。
起業資金全額の調達は難しいですが、一部でも調達できれば資金に余裕ができます。
また、資金調達目的だけでなくプロモーションやテストマーケティングにクラウドファンディングを利用する企業も増えています。
すでに開発した商品を販売する前にクラウドファンディングを利用すると、客層や適正な販売価格の調査もできます。
クラウドファンディングが認知されてきたことによって、メディアへの露出も増やすことができます。
クラウドファンディングのやり方
クラウドファンディングにはメリット・デメリットがあります。
どちらもよく理解した上で正しいやり方でクラウドファンディングを利用しましょう。
適切な目標金額の設定
クラウドファンディングでは資金提供者を広く募集する必要があります。
そのためには魅力あるリターンと適切な支援金額の目標を設定する必要があります。
目標金額は高すぎても失敗する可能性が高くなり、低すぎてもプロジェクトの実行が難しくなります。
また、目標金額が高すぎると支援者もプロジェクトが成功するかどうか不安になります。
最低限度の開発費を調達するつもりで、目標金額を設定しましょう。
目標金額が達成した後もリターンを追加することで、新たな目標金額を設定できる「ストレッチゴール」という方法もあります。
最初から目標金額は高く設定しないようにしましょう。
リターン金額の設定
リターンは支援者を集めるためには必要不可欠の要素であることからリターンの魅力はもちろんですが、そのほかに設定金額も重要となります。
商品や製品をリターンとする場合は、リターンの価値によって金額の設定をしましょう。
販売予定の定価よりも低い金額にすることで、支援者がお得感を感じるようにすることが重要です。
販売予定がない特殊な製品をリターンとする場合は、市販されないということが希少価値を生み出すので、多少高い金額でも支援者は集まります。
リターンの性質によっても設定金額を考えましょう。
プロジェクトページは見やすくする
プロジェクトを公開するページはプロジェクトの顔となります。
画像はもちろん動画なども利用して、見やすくわかりやすいページを作りましょう。
資金に余裕があれば写真や動画は専門家に依頼するという方法もあります。
また記載する文章も読みやすく、趣旨が十分に伝わるようにしましょう。
プラットフォームには専門のアドバイザーがいるので、よく相談しながら魅力あるページを作成することで成功率が高まります。
プロジェクト公開後も宣伝する
目標金額やリターンを設定してプロジェクトを公開すると、後は基本的に募集期間が終了するのを待つだけとなります。
しかしプロジェクトの公開期間中もできることがあります。
プロジェクトを公開しても見る人が少なければ、成功率も低くなります。
ブログやFacebook、Twitter等のSNSも活用やプレスリリースなどでプロジェクトの露出に努めましょう。
また募集期間は10日から90日程度の範囲内で設定できますが、長く設定しても成功率が高まるわけではありません。
30日~60日の範囲内で設定しましょう。
プロジェクト終了はリターンまで
プロジェクトの終了は募集期間の終了ではありません。
集まった資金で製品を完成させてリターンとして支援者に送付するまでプロジェクトは完了しません。
中には目標金額が達成していても、開発費用不足や開発が困難でリターンを配布できないケースもあります。
リターンをきちんと支援者に受け渡して、プロジェクトを完了させましょう。
そのためにはプロジェクトを立ち上げる前にきちんと計画を立てることが大切です。
まとめ
クラウドファンディングの正しいやり方は理解できたでしょうか?
中小企業経営者や個人事業主の資金調達方法としては、クラウドファンディングは比較的新しい方法です。
そのためまだ利用したことがない事業者も多いと思いますが、クラウドファンディングは銀行融資と違い返済が不要な資金調達手段です。
うまく活用できるようになれば資金調達手段の幅が広がります。
正しい知識を身につけてクラウドファンディングで資金を調達してみましょう。