オリックスVIPローンカードBUSINESSの審査は厳しい?個人事業主が持つメリット
フリーランスを含む個人事業主にとって、銀行融資は敷居が高い融資商品です。
そんな個人事業主も比較的審査を通りやすいのが、ビジネスカードローンです。
ビジネスカードローンは中小企業経営者や個人事業主にとっては、最も手軽に資金調達ができる方法のひとつです。
今回はビジネスカードローンの中でもオリックス・クレジットが発行する「オリックスVIPローンカードBUSINESS」の審査を、個人事業主の立場から徹底的に検証します。
オリックスVIPローンカードBUSINESSとは
まずはオリックスVIPローンカードBUSINESSの基本スペック、申込方法や必要書類についてご紹介しましょう。
オリックスVIPローンカードBUSINESS
契約枠 | 50万円~500万円 |
金利(実質年率) | 6.0%~17.8% ※100万円コース以上は年14.9%以下 |
返済方式 | リボルビング払いまたは1回払い |
契約期間 | 1年ごとの自動更新 |
返済期間/回数 |
リボルビング払いご利用の場合 利用内容により異なる |
返済日 | 10日、20日、末日から選択 |
返済方法 | 口座振替、ATM返済 |
申込み条件 |
20歳~69歳までで以下のいずれかに該当 |
遅延損害金 | 実質年率19.9% |
担保、保証人 | ともに不要 |
年会費、入会金 | 無料 |
基本スペックを見ると申込は法人代表者や個人事業主に限られているので、個人名義限定のビジネスカードローンとなります。
上限金利の年率17.8%は標準的な消費者金融の年率18.0%よりはやや低いものの、ほぼ標準的な金利と変わりありません。
資金調達方法のひとつとして利用する場合は、100万円以上の利用金額となるケースも多いことでしょう。その場合、年率14.9%の金利が適用されます。
金利負担を軽減するためには、申込時の希望利用枠は最低でも100万円以上にするのが、借入金以上の出費を抑えるポイントです。
オリックスVIPローンカードBUSINESSの申込方法
オリックスVIPローンカードBUSINESSの申込方法は、ネット申込と電話申込があります。
24時間対応のネット申し込みの具体的な流れは以下のとおりです。
・送信後に「ご提出書類アップロード画面」が表示されるので、本人確認資料と年収確認できる書類をアップロード
・個人事業主は「経営状況申告書」も同時にアップロード
・審査が開始され、結果は最短で当日中に電話またはEメールで報告
・審査結果が承認の場合、カードが自宅または勤務先に送付
・WEB 上で契約内容 (法令書面) の確認と契約内容の同意手続きをする
・契約内容の同意手続き完了すると融資可能
・ローンカードが届かなくても振込での融資依頼できる
「最短即日審査可能」なので、審査結果は最短で申込当日に結果がわかりますが、承認された場合は電話連絡があり、在籍確認や申込内容の確認が行われます。
ただし却下の場合はEメールによる連絡のみ。
必要書類の提出もオンラインでできるので、申込から融資実行までWEB完結できます。
オリックスVIPローンカードBUSINESSの必要書類
オリックスVIPローンカードBUSINESSの申込には、以下の本人確認書類と年収確認書類が必要となります。
本人確認書類
・運転免許証写し
・健康保険証写し
・パスポート写し
上記の本人確認書類は、「氏名」「生年月日」「住所」が申込内容と同じかを確認します。
住所変更などがあった場合は変更後の住所がわかるようにコピーしましょう。
なお本籍地や免許条件、臓器提供意思表示欄はコピーした用紙の対象箇所を黒塗りしてから提出する必要があります。
収入証明書(個人事業主)
・最新の所得税の確定申告書(第一表および第二表)で税務署印または税理士印のあるもの
※電子申告の場合は税務署印や税理士印は不要
・経営状況申告書
申込資格として個人事業主は業歴1年以上となっているので、確定申告がまだの場合は申込そのものができないので注意しましょう。
「経営状況報告書」は現在の事業状況、今後の事業計画、収支計画、資金計画を記載する書類です。これはオリックス・クレジット独自の書類で、ホームページからダウンロードできます。
オリックスVIPローンカードBUSINESSの審査難易度
個人事業主が申込した場合、オリックスVIPローンカードBUSINESSの審査難易度はどの程度でしょうか?
公式ページの情報から審査難易度を推測してみましょう。
申込条件から難易度を推測する
個人事業主の申込資格は、年齢20歳~69歳までで、業歴1年以上という条件しかありません。
法人カードローンによっては確定申告書を2期分以上求められることもあります。
しかし、オリックスvipカードローンでは、法人代表者の場合は「法人格を有する事業の代表者」となっているだけで、業歴の条件はありません。
そのため、オリックスVIPローンカードBUSINESSは、個人事業主より法人代表者のほうが審査難易度は低いのではないかと推測します。
法人を設立する場合は個人事業主の開業よりも費用がかかるので、一定以上の資金がなければ創業することができません。
一方、個人事業主の開業は税務署への届け出だけで、資金がなくても簡単に開業できますが、開業後の信用力は法人に比べると劣るのが一般的です。
そのため融資審査では法人よりも個人事業主の方が審査難易度が高くなっていて、オリックスVIPローンカードBUSINESSでも同様です。では、他社のビジネスカードローンと比較した場合の審査難易度はどうでしょうか?
オリックスVIPローンカードBUSINESSの他社と比較した審査難易度
事業者向けのカードローンは銀行で発行していないため、消費者金融やクレジット会社などのノンバンクと比較してみましょう。
基本的に審査難易度は発行会社の系列ではなく、以下の要素で決定します。
・適用金利
・カード利用枠
同じ金利で同じカード利用枠であれば、カードローン発行会社による審査の違いは、ほとんどないと考えていいでしょう。
ここで問題となるのは最低カード利用枠です。
オリックスVIPローンカードBUSINESSでは50万円が最低のカードローン利用枠ですが、信販会社や消費者金融会社のビジネスカードローンだと10万円というケースもあります。
最低利用枠で比較してみると、50万円と高い設定になっているオリックスVIPローンカードBUSINESSの審査難易度は高いことが予想されます。
10万円の利用枠のカードローンは、確かに審査は通過しやすいですが、事業での資金調達として考えるとほとんど役に立たないのではないでしょうか。
資金調達方法として活用するのであれば、個人事業主であっても50万円の利用枠は必要。
それを考えると同じ50万円の利用枠で比較すると、オリックスVIPローンカードBUSINESSと他社ビジネスカードローンの審査難易度の違いは、ほぼないと言って構わないでしょう。
個人事業主がビジネスカードローンを持つメリット
法人であれば低金利の銀行融資も比較的受けやすく、高額な資金調達も可能です。
しかし、個人事業主の場合は、大きな資金調達は必要がなく、むしろ少額の事業資金を短期間で調達するケースが多くなります。
そのため個人事業主にとってビジネスカードローンは、少額融資を即座に借り入れできるツールとしてのメリットがあります。
個人事業主が利用できるビジネスカードローンには以下の特徴があります。
・比較的高金利
・融資限度額は500万円程度
高金利と融資限度額の低さはデメリットになりますが、個人事業主にとっては少額利用がメインになるのでそれほど大きなデメリットにはならないのではないでしょうか。
むしろ少額利用を短期間で返済することで利息負担が軽減されるので、融資スピードが速いというメリットがデメリットに優ることもあります。
銀行融資で1,000万円を30日借りた場合の利息と、ビジネスカードローンで100万円を30日借りた場合の利息を比較してみましょう。
1,000万円×2.0%÷365日×30日=16,438円
ビジネスカードローン(年15.0%)
100万円×15.0%÷365日×30日=12,328円
融資金額が少なく短期返済であれば、金利差が年13.0%の高金利でも支払利息は少なくてすみます。特に高額融資は長期返済となるので、金利負担はさらにビジネスカードローンが有利となります。
つまり個人事業者にとってビジネスカードローンはメリットがあるというよりは、ビジネスカードローンは個人事業者向けに作られた融資商品と言えるのではないでしょうか。
まとめ
オリックスVIPローンカードBUSINESSは一度カードを作ってしまえば、クレジットカードのキャッシングのようにATMなどで簡単に借入ができます。
それに対して金融機関から事業性資金を調達するには、厳しい審査を通過する必要があります。
オリックスVIPローンカードBUSINESSは、少額の借入額と短期返済を守って利用すれば、緊急なつなぎ資金や資金ショートにも対応でき利息負担も少なく利用できます。
まだ、ビジネスカードローンを持っていない個人事業主の方はオリックスVIPローンカードBUSINESSに申し込みしてみましょう。