銀行融資の申込の流れ

事業資金を銀行融資で調達したいと考える中小企業経営者や個人事業主は多いことでしょう。

 

しかし、銀行融資の審査は時間がかかり、融資実行までは数週間かかることもあります。

 

そこで銀行融資の申込の流れや必要書類などを、事前に理解して準備しておけば融資実行までの期間の短縮に役立ちます。

 

今回は銀行融資の流れについて解説しましょう。

 

 

銀行融資申込の流れと必要書類

それでは初めて銀行融資を申込む場合の流れについて解説しましょう。

 

銀行融資手続きの基本的な流れ

まずは基本的な流れについて銀行の流れも含めて理解しましょう。

 

1.融資の申込(融資担当者・営業担当者から課長に報告)
2.必要書類の請求と提出
3.融資担当者との打ち合わせ・書類の修正や追加
4.書類を課長・支店長に提出し支店内で協議
5.本部へ稟議書と添付書類を提出
6.融資申込の決裁(承認・却下・保留など)
7.承認の場合、契約書作成後に融資実行

 

銀行融資の場合、融資金額によって支店長で決済できる場合と、本部稟議が必要な場合があります。

 

初めての申込の場合はいきなり高額申込をしないで、支店長の判断で決済できる金額で申込みましょう。

 

どの金額で申込するかも含めて融資担当者とよく打ち合わせをする必要があります。

 

審査に必要な書類

初めての融資申込であれば融資申込に必要な書類はかなり多くなるので、事前に準備しておきましょう。

 

借入申込書以外の必要書類は次のとおりです。

 

1.決算書3期分(損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書)
2.商業登記簿謄本・定款・許認可証・印鑑証明書
3.納税証明書
4.法人代表者や個人事業主の本人確認書類
5.事業計画書・資金繰り表

 

特に事業計画書作成には時間がかかるので申込前に時間をかけて、きちんとした内容に仕上げておきましょう。

 

また、連帯保証人が必要になる場合は、連帯保証人の必要書類も提出する必要があります。

 

不動産担保が必要な場合も、権利証や抵当権の設定に関係する書類、印鑑証明書の通数も余分に必要になります。

 

信用保証協会付き融資の流れ

これまで解説してきたのはプロパー融資の流れとなりますが、初めての融資申込であれば銀行は信用保証協会付き融資を勧めるでしょう。

 

新規申し込みでプロパー融資を取り扱う銀行はほとんどなく、信用保証協会付き融資で実績を積み重ねてからプロパー融資で対応するというのが一般的です。

 

そのため信用保証協会付き融資の流れも把握しておきましょう。

 

1.銀行に融資と保証の申込
2.銀行審査を経て信用保証協会に保証依頼
3.信用保証協会の審査
4.保証承諾後銀行が融資実行
5.返済は銀行に行なう

 

信用保証協会に直接申し込むこともできますが、銀行取引を続けて実績を重ねるのであれば、取引したい銀行に申込しましょう。

 

信用保証協会を付けても銀行は100%保証されるわけではなく、80%の保証なので20%はリスクが発生します。

 

しかしプロパー融資では100%のリスクを負うので、それに比べると2の段階での銀行審査はプロパー融資と比較すると通りやすくなります。

 

単純に考えて1,000万円の融資金額でも、200万円のリスクしかないからです。

 

信用保証協会は国の政策で、中小企業者が民間の金融機関から借入がしやすくなるよう補助するために設立されています。

 

そのため3の信用保証協会の審査も、銀行プロパー融資よりも通りやすくなっています。

 

プロパー融資と保証付融資の違い

 

銀行融資審査の注意点

それでは次に銀行融資を受ける場合の注意事項について解説しましょう。

 

個人信用情報機関の情報

銀行が融資審査をする場合は個人信用情報機関の情報を必ず参照します。

 

銀行などの金融機関が加盟している個人信用情報機関には次の3つがあります。

 

・KSC(全国銀行個人信用情報センター)
・CIC(シー・アイ・シー)
・JICC(日本使用情報機関)

 

KSCは銀行系、CICはクレジット系、JICCは消費者金融系の個人信用情報機関で、情報の共有関係は次のとおりです。

 

・CICとJICCは指定信用情報機関としてすべての情報を共有
・CRIN(クリン)システムで3機関のネガ情報(ブラック情報、事故情報)を共有情報としている

 

つまり銀行は銀行融資以外のクレジットやカードローンの情報はすべて取得することができ、ネガ情報はもちろん正常な利用の情報も審査の参考にしています。

 

JICCでは法人情報も提供しているので、法人で融資を利用していても返済状況などは銀行でもわかります。

 

そのため法人、法人代表者、個人事業主のクレジット、ローン、住宅ローン等で延滞や事故情報があれば、審査は通過しません。

 

本格的な審査の前に個人信用情報機関の情報に問題があれば、その時点で却下されてしまうので、銀行融資を受けることもできなくなります。

 

銀行審査では決算内容が重要

銀行融資では事実に基づいた数字を基準として審査をするので、決算書の内容は非常に重要となります。

 

銀行融資の金利はプロパー融資の場合企業の格付けで決まると言われていますが、格付けの基準となるのも決算書の内容です。

 

決算書で最初にチェックされるのが次の5つの利益です。

 

1.売上総利益
2.営業利益
3.経常利益
4.税引き前利益
5.税引き後利益

 

最終的な税引以後の利益がプラスであればほとんど問題ありませんが、1の売上総利益がマイナスの場合は審査以前に断られてしまいます。

 

売上総利益は売上高から売上原価を引いた利益なので、ここがマイナスであれば原価割れとなり、売れば売るほど損をすることになります。

 

これでは事業そのものが成り立たないので審査の対象外となります。

 

営業利益は売上総利益からさらに一般管理費などの経費を差し引いた利益ですが、ここがマイナスの場合もやはり審査を通過する可能性は低くなります。

 

しかし経費の見直しによってプラスに転じる可能性があれば、改善計画書などを提出することで審査通過の見込みはまだ残っています。

 

経常利益は営業外収益が原因で赤字となった場合は、一時的な要因であることを証明できれば審査通過の可能性があります。

 

同じ赤字でも改善の見込みがある場合は、それを裏付ける書類を作成してから銀行審査に臨みましょう。

 

他行や他社の利用残高も重要

申込する銀行では初めての融資でも、すでに他行や消費者金融系のローンを利用していて、残高が残っている場合は審査を通過しない可能性が高くなります。

 

決算書の中でも損益計算書で長期借入金や短期借入金の存在がわかるので、債務超過が明らかな場合は審査を通過しません。

 

売掛金が多い企業の場合は、ファクタリング手形割引で損益計算書の内容を改善できます。

 

ファクタリングは売掛債権を譲渡し現金化するサービスです。

 

手数料の負担はありますが、借入ではないため損益計算書の借入金には影響しません。

 

資金調達を融資だけに頼らず、ファクタリングなどで早期現金化を図れば、むしろその後の銀行融資の審査で有利になります。

 

受取手形が多い場合は手形割引の利用で、同じ効果が得られます。

 

ビジネスローンの活用

銀行融資では対象とならない少額な運転資金や、緊急を要するつなぎ資金が必要な場合は、資金使途によってはノンバンクのビジネスローンが適しています。

 

銀行融資の流れを見てもわかるとおり、申込から融資実行までに時間がかかるので、緊急な資金には対応できません。

 

ビジネスローンは高金利というデメリットがありますが、申込金額が少額で短期の利用に徹すれば高金利をカバーしてメリットがあります。

 

例えば100万円を年15%で60日借りた場合、利息総額は約37,500円です。

 

1,000万円を年2%で1年借りたときの利息200,000円と比べても、負担はかなり軽減されます。

 

こうした視点でみると、実際の金利負担は金利の高さよりも、融資金額と返済金の影響が大きいことがよくわかるでしょう。

 

高金利が原因でビジネスローンを利用していなかった会社経営者は、視点を変えて一度検討してみましょう。

 

さらに銀行融資とは審査方法が根本的に違うので、スピード融資が可能なので数日で融資実行できるというメリットもあります。

 

ビジネスローンでは融資額も大きく、比較的低金利のビジネクストのビジネスローンをおすすめします。

 

証書貸付方式とカードローン方式が選べて、ファクタリング、不動産ローンも幅広く取り扱っています。

 

まとめ

銀行融資の流れについてはおわかりいただけたでしょうか?

 

日本政策金融公庫など政府系金融機関では、銀行融資よりも審査が通りやすく低金利ですが、融資実行までの期間はさらに長くなります。

 

日本政策金融公庫なら低金利で借りれる

 

資金調達方法はそれぞれのメリット・デメリットを理解して資金使途によって使い分けましょう。

 

融資だけに偏りすぎるとかえって融資審査が通りにくくなります。

 

資金調達は借入だけでなく売掛債権を早期に現金化するファクタリングや、返済の必要がない助成金・補助金など幅広く活用しましょう。